遺伝子レベルで惹かれるというのは、主にHLA遺伝子という、免疫システムに関わる遺伝子の違いによるものです。HLA遺伝子が異なる相手ほど、強い子孫を残せる可能性が高いと考えられています。そのため、女性は本能的に、自分とは異なるHLA遺伝子を持つ男性の匂いを好む傾向があることがわかっています。
しかし、HLA遺伝子の一致だけが、相性全てを決めるわけではありません。
性格、価値観、生活習慣など、様々な要素が関係してきます。
- オランダで行われた研究では、HLA遺伝子が一致する夫婦ほど、離婚率が高いことが示唆されています[1]。
- 米国で行われた研究では、HLA遺伝子が一致するカップルほど、お互いに満足度が高いことが示されています
これらの研究結果は、一見矛盾しているように見えますが、これは研究対象となったカップルの違いによる可能性があります。
オランダの研究では、すでに結婚している夫婦を対象としており、離婚という結果が出ています。一方、米国の研究では、恋愛関係にあるカップルを対象としており、お互いへの満足度を調査しています。
つまり、HLA遺伝子の一致が、結婚生活の長期的な安定性に必ずしも良い影響を与えるとは限らない可能性があるということです。
一方、恋愛関係においては、HLA遺伝子の一致が、お互いへの魅力を高める可能性があると言えるでしょう。
まとめ
遺伝子レベルで惹かれる相手とは、相性が良いとは限りません。しかし、HLA遺伝子の一致は、お互いへの魅力を高める可能性があると言えるでしょう。
恋愛や結婚において、遺伝子検査のような科学的な方法だけで相手を選ぶのはおすすめできません。性格、価値観、生活習慣など、様々な要素を総合的に判断することが重要です。